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「江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎と浮世絵のキセキ」(千葉市美術館)開幕レポート。潤沢なコレクションで見る浮世絵の通史

千葉市美術館で企画展「開館30周年記念 江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎と浮世絵のキセキ」が開幕した。会期は7月21日まで。

文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

展示風景より、左が喜多川歌麿《朝顔を持つ美人図》(1789-1801、寛政中期)

 千葉市美術館で、蔦屋重三郎と浮世絵の歴史を特集する企画展「開館30周年記念 江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎と浮世絵のキセキ」が開幕した。会期は7月21日まで。

 蔦屋は江戸・吉原に生まれ、浮世絵を語るうえで欠かせない存在として知られる。安永(1772〜81)から寛政(1789〜1801)にかけて活躍し、とくに天明から寛政にかけての色彩の繊細な浮世絵が生み出された「浮世絵の黄金期」にも深く関わった。放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」のモデルとしても注目が集まっているほか、東京国立博物館でも特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」(〜6月15日)が開催中だ。

展示風景より、勝川春英《三代目市川高麗蔵・三代目半田半五郎、初代中山富三郎》(1793、寛政5年頃)

 浮世絵と千葉市美術館には深い縁がある。同館設立の契機となったのは、幕末の浮世絵師・渓斎英泉(1791〜1848)の錦絵を集めた今中コレクションを、1985年に千葉市が入手したことだ。以降、浮世絵は千葉市美術館の収集において重要な位置を占め、国内でも有数の浮世絵コレクションをもつに至っている。

展示風景より、右が懐月堂安度《立美人図》(1704~16、宝永~正徳期)

編集部

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