MAGAZINE

文字の力。清水穣評「北川一成、山本尚志、日野公彦|文字と余白 仮称」展

Yumiko Chiba Associatesで開催された「北川一成、山本尚志、日野公彦│文字と余白 仮称」展を美術評論家・清水穣がレビューする。グラフィックデザイナーの北川一成と、前衛書家の山本尚志・日野公彦らの作品を組み合わせ、書の芸術性にフォーカスした本展を通じて、「文字の力」とは何かを再考する。

REVIEW

アナザー・グリーン・ディレクター 来たるべき緑世界。椹木野衣評「浮茶:利休とバーのむこう」

東京・四ツ谷にあるMikke Gallery・Studio・Windowで開催された「浮茶:利休とバーのむこう」を美術批評家・椹木野衣が評する。「浮茶」とは何か。そして、アートディレクター・緑川雄太郎によって設えられたこの空間での「浮茶」体験とはどのようなものだったのか。緑川とともに茶室で過ごした時間を振り返りながら、椹木が考察する。

REVIEW

単数的にして複数的な探究。中島水緒評「ヒルマ・アフ・クリント展」

東京国立近代美術館で6月15日まで開催中の「ヒルマ・アフ・クリント展」。そこでは代表シリーズ「神殿のための絵画」を中心に、ひとつの世界観や宗教的なテーマが体系的に描かれている。いっぽうで、ひとりの画家が描いたとは思えないほど、シリーズごとの表現様式の多様性が際立っている。この二面性をどのように考えればよいのか。美術批評家・中島水緒がレビューする。

REVIEW

PREMIUM

名画と建築の共演。生まれ変わったナショナル・ギャラリーのセインズベリー・ウィングをレポート

2023年2月から閉館していたロンドンのナショナル・ギャラリーのセインズベリー・ウィングが2年以上にわたる改装を終えて再オープンした。同ウィングの広々としたエントランスやギャラリーへと続く光あふれる階段などのインテリアとともに、常設展全体も大きく変わり話題を集めている。

NEWS / REPORT

造形作家の「起こし絵」をつくる。『美術手帖』2025年7月号は「岡﨑乾二郎」特集

『美術手帖』2025年7月号「岡﨑乾二郎」特集が6月6日に発売される。東京都現代美術館で開催中の「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展(~7月21日)にあわせた本特集では、岡﨑の頭の中に折り畳まれている「彫刻の仕組み」「絵画の仕組み」「批評の仕組み」等に注目。第三者の視点も交えながら解き明かすことで、この造形作家の「起こし絵」を立体的に立ち上げることを試みる。また、アーティスト・インタビューでは、アートコレクティブMSCHF(ミスチーフ)を取り上げる。

NEWS / HEADLINE

PREMIUM

第57回

WORLD REPORT「花蓮/台北」:固有の自然や環境に向き合うことで私たちの「いる場所」を表現し、定義する

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「花蓮/台北」では、「2024 PALAFANG 花蓮跳浪芸術祭」と台湾近代を代表する画家・陳澄波の記念展「走揣・咱的所在─陳澄波百三特展」を取り上げる。台湾ならではのアイデンティティを顕在化するような2つの展示を、栖来ひかりが読み解いていく。

SERIES / WORLD REPORT

PREMIUM

第56回

WORLD REPORT「デュッセルドルフ」:ゲルハルト・リヒターの未公開作品に見る 私的な記憶と新たな側面

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「デュッセルドルフ」では、クンストパラスト美術館で開催されたゲルハルト・リヒターの個展「ゲルハルト・リヒター、隠れた秘宝」を取り上げる。近年数多くの展覧会が開催されたリヒターの、未だ知られざる作品が並んだこの展覧会を河内秀子が紹介する。

SERIES / WORLD REPORT