広島市現代美術館で、特別展「被爆80周年記念 記憶と物 ―モニュメント・ミュージアム・アーカイブ―」が開幕した。会期は9月15日まで。
本展は、戦争や原爆の記憶と美術表現との関係をテーマとし、戦中につくられた銅像やそのつくり手、そして戦後に再建された像の例から、それらが関係した記憶の形成、忘却、再構成について思考を巡らせるものだ。

加えて、モニュメント、ミュージアム、アーカイヴといった記憶形成にかかわるものや活動を主題とするアーティストたちの試みを紹介。「ヒロシマ」をテーマとした同館のコレクションをあわせて展示することで、過去の営みと対話的に向きあう姿勢や、表現や制度を通して形成される戦争の記憶、当事者性、過去を継承する可能性についての対話的と建設的な議論、そして思索の場を提起するものとなっている。